こんにちは、あらおです。
株式投資では、高配当株を毎週およそ一定額でコツコツ購入しています。
長期投資のため、低迷している株を拾いに行くのが基本スタンスです。
それでは、今週買いたいと思っている割安株です。
※各種データはMINKABUをもとにしています。
※本記事は投資判断に関わる情報をまとめたものであり、最終的な投資判断はご自身でお願いします。
NTT(9432)
株価
ここ1か月で4.36%安でとなっています。かなり下げてきました。
<直近1か月の株価推移>

5年で切り取ると以下の通り。
大きく見れば上昇していますが、昨年から株価が低迷しています。
<直近5年の株価推移>

各指標のレンジと現在値(割安さ)
次に、各指標のここ数年のレンジに対する現在値は以下の通りです(2021/9/29~2025/2/14)。
PER、PBR、配当利回りが、ここ数年で最も割安な水準まで落ちてきました。
指標 | レンジ | 現在値 |
株価(円) | 123~188 | 146.9 |
PER | 9.73~13.29 | 9.73 |
PBR | 1.35~1.91 | 1.35 |
配当利回り(%) | 2.65~3.53 | 3.53 |
※データは四半期ごとの集計。
業績
次に、業績に関する指標は以下の通りです。
売上は微増傾向の中、営業利益が今年度減少、営業CFが昨年度減少しています。
さらに、投資CFが近年増加しているため、フリーCFが減少傾向となっています。
2024年11月の同社IRプレゼンテーションによると、これらは2027年度に向けた新中期経営戦略の一環の動き(成長分野への投資拡大)と考えられます。
<直近5年の業績>


(出所:MINKABU)
業績詳細
ここで、営業利益の減少▲1129億円の内訳ですが、地域通信事業の▲1477億円(4377→2900)の影響が大きいです。
NTTの中核を成す総合ICT事業や、成長分野であるグローバル・ソリューション事業はむしろ増益となっています。

この地域通信事業の減益▲1477億円ですが、上記資料によれば、事業売却により昨年度の利益がかさ上げされていた点が示唆されています。
それが事実なら、現状の2900億円の営業利益からの更なる減少幅は限られてくるとも思えます。

2022~2023年度は、一時要因(ノンコア資産のスリム化)により営業利益が積み増しとの示唆
次に、総合ICT事業(通信事業等)ですが、これは営業利益全体1.8兆円のうち1.2兆円近くを占めます。
総合ICT事業は、携帯料金の低下に伴う通信事業の減益▲918億円を金融・エンタメ等の関連事業の増益1092億円で補う構図。

今期は通信事業(コンシューマ通信事業)の減益を関連事業(スマートライフ事業)でカバー
携帯料金の低下という不可避の逆境を関連事業の成長でどこまで食い止められると判断するかで、評価が分かれそうです。
とはいえ上記資料によれば、高価格帯ブランドeximoを投入する等、ユーザー当たりの売上額の低下は底が見えつつある状況ともとれます。
携帯料金の値下げが続くといっても、どこかに底はあるはずですからね。

ARPU(ユーザー当たりの売上額)は下げ止まりの兆候
まとめると、本業の儲けの減少をなんとか食い止めている状況ですが、減益の底に近づきつつあるという見方もあるかと思います。
配当余力
最後に配当余力に関する指標は以下の通りです。
NTTは14年連続で増配しており、日本では屈指の連続増配株です。
配当性向は30%代でしたが、純利益の減少により、今年度は40%代まで戻ると考えられます。
それでも40%程度であり、まだまだ配当余力は感じさせます。
<直近5年の配当金額、配当性向>


(出所:MINKABU)
まとめ
以上、NTTについてでした。
まとめると、以下の通りです。
- 2024年から株価が低迷中
- PER、PBR、配当利回りが、ここ数年で最も割安な水準
- 携帯料金の値下げ等で減益も、底が近づきつつあるという見方もあるか
- NTTの事業は多様で、成長事業もある
- 14年連続増配、かつ配当余力も十分と感じさせる
通信事業等の既存事業が減益中なので、将来を悲観して株価が下がるのも納得はできる状況かと思います。
ただ、NTTの事業はそれだけではなく、近年成長を続けている事業もあります。
収益構造の改革が上手くいくかどうか、予断は許さないと思いますが、少なくとも指標上は、直ちに危機に陥るほどの状況ではないように思えます。
既存事業がしばらく持ちこたえている間に、他の成長事業が育つシナリオは考えられるかと思います。
なので、NTTの底力への期待の意味も込め、高利回りの現水準では買い増しを進めたいと思います。
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