こんにちは、あらおです。
株式投資では、高配当株を毎週およそ一定額でコツコツ購入しています。
長期投資のため、低迷している株を拾いに行くのが基本スタンスです。
それでは、今週買いたいと思っている割安株です。
※各種データはMINKABUをもとにしています。
※本記事は投資判断に関わる情報をまとめたものであり、最終的な投資判断はご自身でお願いします。
JT(2914)
株価
高配当株の代名詞JTですが、ここ1か月で4.26%安となっています。
直近の高値4005円からは7%程度の下げ。それなりに下がってきました。
<直近1か月の株価推移>

5年で切り取ると以下の通り。
2022年頃から円安の恩恵もあり順調に伸びてきましたが、昨年から軟調気味です。
<直近5年の株価推移>

各指標のレンジと現在値(割安さ)
次に、各指標のここ数年のレンジに対する現在値は以下の通りです(2021/9/29~2025/2/21)。
昨年より割安なのは確かですが、3年ほど前と比べるとそこまで割安な水準ではありません。
とはいえ今の為替水準が固定化されると考える場合、3年前の水準まで戻る可能性は低いかもしれません。
指標 | レンジ | 現在値 |
株価(円) | 2012~4561 | 3727 |
PER | 11.15~16.40 | 14.28 |
PBR | 1.35~1.91 | 1.84 |
配当利回り(%) | 4.35~7.07 | 5.20 |
※データは四半期ごとの集計。
業績
次に、業績に関する指標は以下の通りです。
2024年度まで、売上、営業利益、営業CFともに順調に成長しています。
2024年度に投資CFが突出して増加していますが、2024年度決算説明会資料によると、米国の老舗タバコ会社ベクター・グループ(VGR)の買収を行ったようです。
上記資料によると、2025年度は営業利益の減益を予測しているようですが、詳細は後述します。
<直近5年の業績>


(出所:MINKABU)
業績詳細
JTの今年度の売上収益は、たばこ事業が31,498億円、医薬品事業が945億円、加工食品事業が1,572億円です。
したがって、業績はほぼたばこ事業に依存します。
2024年度の決算を振り返ると、どのジャンルのタバコも販売数量自体が増えています。
本業が順調な様子がうかがえます。

Combustibles:製造受託/水たばこ/加熱式たばこ/無煙たばこ/E-Vaporを除く燃焼性のたばこ製品
HTS:Heated tobacco sticks。高温加熱型の加熱式たばこ製品。
販売数量の増加は、各国でのシェア増加が要因なようです。
とはいえ、各国ともシェアは数%程度で、まだまだ伸びしろも期待できそうです。

下記は2024年度のたばこ事業の営業利益の内訳分析です。
おそらくインフレ要因も大きい価格の上昇効果1,916億円が成長を牽引しています。
また、新興国でも事業を行う性質から、新興国通貨安による為替要因の減益▲309億円が特徴的です。

以上を踏まえ、2025年度の減益予測を分析します。
2024年度決算説明会資料をよく読むと、「為替一定ベースでは増益」と記載されています。
一方、「ネガティブな為替影響を受けて減益」と記載されています。つまり、減益予測の主要因は為替です。
これらのことから、たばこ事業そのものには特段の悪材料は無いことが分かります。
したがって、本業の先行きをそこまで悲観する状況ではない、という見方はできるかと思います。

配当余力
最後に配当余力に関する指標は以下の通りです。
配当性向は70~80%と比較的高いですが、減配なく配当は維持しています。
決算資料には「資本市場における競争⼒ある⽔準として、配当性向75%を⽬安とする」と記載されているので、経営の意図通りの水準です。
そもそもたばこ事業は収益性が極めて高いため、配当性向の数値だけをもって余裕が無いと判断はできないかと思います。
<直近5年の配当金額、配当性向>


(出所:MINKABU)
まとめ
以上、JTについてでした。
まとめると、以下の通りです。
- 株価、配当利回り等が昨年より割安な水準(3年前よりは割高な水準)
- 売上、営業利益、営業CFともに順調に成長中
- 来年度減益予想も、要因は本業の不振ではなく為替
- 配当性向70~80%だが、配当は安定
為替の影響をどこまで懸念するかは判断が分かれる部分かと思います。
とはいえ、たばこ事業に注力し、継続的に本業の儲けを維持・漸増させている点は個人的に好感しています。配当も安定しています。
高配当株投資家としては大変好ましい経営指針です。
したがって、やはりJTは高配当株の代名詞。株価が下がる局面は基本買いで臨む判断です。
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高配当株投資についてのまとめ。
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