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知らないと危険?オルカン・S&P500のリスクとは?【インデックス投資】

投資全般
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<span class="fz-16px">投資家</span>
投資家

インデックス投資といえばオルカンとS&P500が有名。

皆やってるけど、リスクは無いのかな?

いわゆる「オルカン」「S&P500」は、インデックス投資の定番商品です。

これらは世界経済または米国経済に広く投資できる商品で、実際、これらのインデックス投資は十分な合理性があります。

しかし、どんな投資も必ずリスクはつきもの。

「オルカン」「S&P500」をただ選ぶだけでなく、裏に潜むリスクも知っておけば、いざという時に冷静な判断が下せます。

そこでこの記事では、以下の3点を解説します。

この記事を読むと、オルカン・S&P500のリスクと、必要な場合の対応策を知る事ができます。

これからインデックス投資を始める方も、既にやっている方も、ぜひ参考にしてください!

【GAFAM偏重】オルカン・S&P500の内訳は?

オルカン・S&P500のリスクを紐解くため、まずは両者の内訳を見てみます。

まず、「オルカン」が連動するMSCIオール・カントリー・ ワールド指数です。

順位構成銘柄比率
1エヌビディア(NVDA)米国4.43%
2アップル(AAPL)米国4.25%
3マイクロソフト(MSFT)米国3.73%
4アマゾン・ドットコム(AMZN)米国2.34%
5メタ・プラットフォームズ(META)米国1.55%

※2024年11月22日時点

順位構成国比率
1米国64.5%
2日本5.3%
3英国3.4%
4カナダ2.7%
5中国2.5%

※2024年7月末時点

順位セクター比率
1情報技術25.1%
2金融16.1%
3一般消費財・サービス10.7%
4資本財・サービス10.6%
5ヘルスケア9.9%

※2024年11月22日時点

ご覧の通り、構成米柄の上位には米国の巨大IT企業がずらりと並びます。

ポートフォリオの全体で見ても、米国株で全体の2/3を占め、ITセクターで1/4を占めます。

セクター別で見ると、IT・金融等の景気敏感セクターが上位を占めているのも特徴です。

では、次にS&P500です(米国株指数のため米国株比率は100%)。

順位構成銘柄比率
1アップル(AAPL)米国6.96%
2マイクロソフト(MSFT)米国6.54%
3エヌビディア(NVDA)米国6.19%
4アマゾン・ドットコム(AMZN)米国3.45%
5メタ・プラットフォームズ(META)米国2.41%

※2024年11月26日時点

順位セクター比率
1情報技術31.7%
2金融13.4%
3ヘルスケア11.2%
4一般消費財・サービス10.0%
5通信サービス9.1%

※2024年10月31日時点

ご覧の通り、構成米柄の上位に米国の巨大IT企業が並ぶ傾向は変わりません。

オルカンと比べ、よりITセクターへの比重が高いのが特徴です。

以上をまとめると、オルカン・S&P500共に、以下の傾向が理解できます。

  • 米国株への比重が高い
  • ITセクターへの比重が高い

もちろん、上記比率だからこそ、オルカン・S&P500はここ数年顕著なリターンを示してきたともいえます。

一方で、上記比率だからこそ存在するリスクも留意しておく必要があります。

以下で、リスクについて考えます。

オルカン・S&P500が抱える7つのリスク

オルカン・S&P500は米国株、特にITセクターの比重が高い傾向から、以下のリスクがあります。

①:米国市場リスク

オルカン・S&P500は米国株比率が高いため、米国株式市場全体の動向に大きく影響されます

つまり、米国の景気後退や金融危機などにより、指数が大きく下落するリスクがあります。

米国市場の影響力は大きいため、米国内の要因以外に、世界的なリスクイベントもリターンに影響する可能性がありあます。

②:ITセクターリスク

オルカン・S&P500は、いずれもITセクターの比率が高いです。

このため、ITセクターが投資のパフォーマンスを大きく左右します。

ITセクターの急成長は過去において指数を牽引してきましたが、将来も同様とは限りません。

今後ITセクターが不調に陥るケースがあれば、指数が大きく下落する可能性があります。

③:為替リスク

「オルカン」「S&P500」関係の商品は米ドル建てで運用されます。

そのため、日本円ベースで資産を持つ人(多くの日本人)は、ドル円の為替変動の影響を受けます

つまり、円高局面では、指数自体が上昇しても為替とのトータルで円建てリターンが減少する可能性があります。

④:金利上昇リスク

金利上昇は、株式市場のバリュエーション(割高・割安の指標)に影響します。

特にオルカン・S&P500には、ITセクター等の成長株が多く含まれます。

成長株は将来の収益を期待して株価が形成されるため、金利上昇で将来の収益が割引かれ、株価が下落しやすくなります。

また、金利が上昇すると、債券の利回りが魅力を増すため、株式市場から資金が流出するリスクもあります。

⑤:バリュエーションリスク

米国市場全体のPER(株価収益率)やPBR(株価純資産倍率)が歴史的に高い水準にある場合、将来のリターンが制約される可能性があります。

市場が過剰な期待に基づいて高バリュエーションを保つ場合、その後の調整局面で株価が大幅に下落するリスクがあるからです。

米国市場は高い成長率でバリュエーションを正当化してきたとはいえ、他国より常にバリュエーションは高いです。

オルカン・S&P500は米国株比率が高いため、上記リスクが顕在化した際は影響を受けます。

⑥:地政学的リスク

オルカン・S&P500は米国株比率が高いため、米国の地政学的リスクに大きく影響されます

例えば、米中対立や貿易摩擦、外交政策の変更、国内の政治的不安定などが米国企業の業績や投資家心理に悪影響を与える場合があります。

すると、結果として投資のリターンが低下する可能性があります。

⑦:規制リスク

米国政府による規制や独占禁止法の強化は、特定企業に深刻な影響を与える可能性があります。

オルカン・S&P500の主要銘柄である巨大IT企業は、その規模や市場支配力から規制の対象となりやすいです。

規制強化により主要銘柄の業績が大きく悪化する場合、影響が指数全体に波及し、リターンが低下する可能性があります。

オルカン・S&P500のリスクへの対応策

いわゆる「オルカン」「S&P500」は、単体でも十分に分散投資が可能な商品です。

過去、長期的には一貫して指数が上昇を続けてきた実績もあります。

そのため、特にこだわりが無ければ、オルカンかS&P500単独での投資でもインデックス投資としては十分だと考えます。

その前提で、もし上述した各リスクが気になるのであれば、以下の対応策も考えられます。

対応策①:他の地域の比率を高める

米国への偏りが気になる場合は、他の地域の比率を高めることが考えられます。

例えば、下記のETFを追加で買う等の対応が考えられます。

  • VEA:米国を除く先進国市場に分散投資が可能
  • EWJ:日本市場に分散投資が可能

対応策②:新興国の比率を高める

先進国への偏りが気になる場合は、新興国の比率を高めることが考えられます。

例えば、下記のETFを追加で買う等の対応が考えられます。

  • VWO:新興国市場に分散投資が可能

対応策③:他のセクターの比率を高める

ITセクターへの偏りが気になる場合は、他のセクターの比率を高めることが考えられます。

例えば、下記のETFを追加で買う等の対応が考えられます。

  • VHT:ヘルスケアセクターに分散投資が可能
  • VDE:エネルギーセクターに分散投資が可能

対応策④:現金や債券の比率を高める

景気敏感セクターへの偏り(価格変動リスク)が気になる場合は、現金や債券の比率を高めることも考えられます。

債券には、例えば、以下のような債券ETFがあります。

  • BND: 米国債券市場に分散投資が可能
  • AGG: 債券市場全体に分散投資が可能

対応策⑤:他の資産クラスに分散投資する

景気敏感セクターへの偏り(価格変動リスク)が気になる場合は、他の資産クラスへの分散投資も考えられます。

例えば、不動産、金、コモディティ、仮想通貨等です。

これらは現物でなくても、例えば、下記のようなETFでも投資可能です。

  • GLD: 金への投資が可能
  • VNQ: 不動産セクターへの分散投資が可能

まとめ

以上、オルカン・S&P500のリスクと、必要な場合の対応策についてでした。

基本的に、オルカン」「S&P500」関係の投資信託・ETFは、十分実績のある商品です。

特に初心者の方には、これらのインデックス投資がオススメできる事に変わりありません。

当然リスクもありますが、これらを十分理解しておく事が重要であり、対応策までは必ずしも要しないと思います。

予めリスク要因を理解していれば、下落局面での不用意な損切り等は避けやすいからです。

インデックス投資での失敗例は、以下の記事で説明しています。

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ご参考に、他のFIRE関連ブログです。

初心者の方にはインデックス投資をお勧めします。

株を始める方はご注意を。

リスク許容度は人それぞれ。

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