株式投資を調べたら、損切りや利確が重要って書いてあった。
買ったら売らない戦略なんて、本当に大丈夫なの?
どんな戦略で株式投資に取り組むべきか、お悩みではないですか?
株式投資の1つの戦略として、長期保有(バイ&ホールド)戦略があります。
株式投資といえば、「損切り」や「利確」といったワードがおどり、上手く売買を行うことに目が行きがち。
しかし、長期保有戦略(特に高配当株)には、極論すれば売却は必要ありません。
この記事では、以下の4点を解説します。
この記事を読むと、高配当株の長期保有戦略のメリデメと、自分に向いているかを知る事ができます。
これから株式投資を始める方も、既に始めている方も、ぜひ参考にしてください!
高配当株の長期保有戦略とは?
高配当株の長期保有(バイ&ホールド)戦略とは、高配当株を購入し、長期間にわたって保有する投資戦略のことです。
この戦略は、株式を頻繁に売買するのではなく、持ち続けて配当を得ることにより、安定したインカムゲイン(配当金)と長期的な資産形成を目指します。
基本的な考え方
高配当株は、成熟した企業が多く、安定した収益を上げる傾向があります。
これらの企業は、利益の一部を株主に還元するため、定期的に配当を支払います。
高配当株の長期保有戦略をとる投資家は、配当を再投資したり生活費にあてたりしながら、時間の経過とともに資産形成します。
売却益が無くても配当という確定利益を得られるので、利確のための売却の必要がありません。
また、高配当株の企業は成熟企業が多く、安定した利益成長と共に株価も配当も徐々に増える事が期待できます。
長期保有戦略のメリット
高配当株の長期保有戦略には、どのようなメリットがあるでしょうか?
以下のメリットが挙げられます。
メリット①:安定したインカムゲイン
高配当株を保有することで、定期的に配当金が支払われ、安定したインカムゲインを得られます。
これは、特に市場が不安定なときでも配当収入を確保できるため、投資家にとって大きな安心材料となります。
企業が安定した収益を上げている限り、配当は継続されることが多いからです。
特に、長期的に信頼できる企業を選べば、安定した資産基盤を構築できます。
また、定期的な収入はリタイア後の生活費を補うために重要であり、現役時代には再投資による資産形成に役立ちます。
メリット②:複利効果
複利効果とは、配当金を再投資することで、資産が雪だるま式に増えていく現象です。
例えば、配当金を使って新たな株式を購入すると、その追加株からも配当が生まれます。
これにより、元本+利益が増え続けるため、長期的には投資額が何倍にも成長することがあります。
また、時間が経つほど、保有期間が長いほど複利の力は大きくなります。
そのため、売買により保有期間が短くなるよりも、長期保有の方が複利効果をより享受できます。
メリット③:価格変動の影響を軽減
長期保有戦略は、短期的な市場の変動によらず、長期的な視点で投資を行うため、投資家が冷静な判断を保ちやすくなります。
市場が下落しても、高配当株からの配当収入は続くため、株価の下落を収益面で補える安心感があります。
これにより、焦って損切りする必要が少なくなり、長期に安定した資産形成を助けます。
また、株価が下がったタイミングで配当を再投資することで、安い株を多く買うチャンスを生かし、後の成長につなげられます。
メリット④:手数料、税制面でのメリット
長期保有戦略は、売買を頻繁に行わないため、取引手数料が抑えられます。
そのため、長期保有することで、手数料が利益を圧迫する影響を最小限に抑えられます。
また、多くの国や地域では、キャピタルゲインには売却時に課税される仕組みです。
長期保有戦略では売却を控えるため、売却益への課税を後回しにでき、税金が将来に繰り延べられるメリットがあります。
これらは、複利効果と組み合わさることで、資産を効率的な成長を促進します。
メリット⑤:手間や時間の節約
高配当株の長期保有戦略は、管理が比較的簡単です。
頻繁な市場のモニタリングや売買判断を避けることができ、他のことに時間を使う余裕が生まれます。
また、投資戦略が単純であることは、初心者にも分かりやすく、戦略の一貫性を維持しやすくします。
これにより、長期的な資産形成を目的とした投資を、ストレスなく進めやすくなります。
長期保有戦略の注意点
どんな投資戦略も、完全無欠ではありません。
長期保有戦略にも以下のようなデメリットはあるので、理解した上で投資することが重要です。
デメリット①:成長機会の喪失
長期保有戦略では、高配当株などの安定した収益を重視する企業への投資に偏りがちです。
これらの企業は既に市場での地位が確立されており、新規事業への積極的な投資を行うことが少なくなります。
その結果、成長性が低く、投資リターンが限られる場合があります。
一方、スタートアップやテクノロジー株など、配当を出さずに収益を再投資して株価上昇を目指す企業が、より大きなリターンをもたらす場合もあります。
長期保有によってこのような成長機会を逃し、リターンが制約されるケースがある点は留意すべきです。
デメリット②:市場リスクの持続
長期保有戦略では、投資家は一度株を購入した後、基本的に売却せずに保有し続けます。
そのため、市場が長期低迷期に入った場合や不況に見舞われた場合でも、その影響を受け続けることになります。
もちろん、短期的な下落であれば、割安な株を拾う事でむしろリターン向上につながります。
しかし、長期にわたる不況や構造的な経済問題であれば、資産価値を大きく下げるリスクを持ちます。
すなわち長期保有戦略は、「長期的には株価は上昇する」シナリオに賭ける行動である点は理解しておくべきです。
デメリット③:機会費用の発生
市場は常に変化しており、新しい企業やセクターが急速に成長することがあります。
しかし長期保有戦略は、既存のポートフォリオを保つため、これら新たな企業等に割ける資金が少ないです。
長期保有戦略は、このような新たな機会に参加できないというコスト(機会費用)を払っているともいえます。
結果として、よりアクティブな投資戦略を取った場合に比べ、リターンが低下する可能性がある点は留意すべきです。
高配当株の長期保有戦略が向いている人
以上を踏まえると、高配当株の長期保有戦略が向いている人として、以下が挙げられます。
①:安定した収入を求める人
退職後の生活費や副収入として定期的なキャッシュフローを必要とする人に向いています。
高配当株は配当金というインカムゲインを得ることができ、しかも比較的安定しています。
そのため、高配当株の長期保有戦略は、生活資金の補充に適しています。
②:長期的な視点で運用する人
市場の短期的な変動に影響されず、数年から数十年にわたり資産を育てていきたい人に適しています。
長期保有を前提とすることで、配当金の再投資による複利効果が資産を効率的に増やします。
③:低リスク志向な人
株価の急激な上下動よりも安定した収益を重視する人に向いています。
高配当株は一般的に成熟した企業が多く、業績が安定しているため、相対的にリスクが低いと考えられます。
④:資産保全を重視する人
資産の比較的安全に保ちつつ、インカムゲインを得たい人に向いています。
特に退職間近の人や退職後に資産を減らさずに使いたい人には魅力的な選択肢です。
⑤:手間をかけずに運用したい人
頻繁な取引や市場のタイミングを狙うことなく、シンプルに資産運用したい人に適しています。
長期保有戦略は、売買の頻度が少ないため、管理の手間が軽減されます。
⑥:市場の短期的な変動を避けたい人
短期的な株価の動きによるストレスや市場のタイミングを読む負担を避けたい人にも向いています。
この戦略は、市場の短期的な変動に関係なく、配当収入を重視するため、安心感があります。
⑦:リタイア後の生活を視野に入れている人
退職後の収入を補完するため、安定した配当収入を必要とする人に向いています。
高配当株は、退職後の生活費として定期的に収入を得る手段として有効です。
まとめ
以上、高配当株の長期保有戦略のメリデメと、向いている人についてでした。
高配当株の長期保有戦略は、シンプルさと安定感の点で優れています。
また、徐々に配当金が積み上がっていく点も含め、多くの人にとって続けやすい戦略だと思います。
実際の高配当株の選び方については、以下の記事をご確認ください。
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高配当株投資にフォーカスしたメリデメはこちらに記載。
積立投資とも相性がいいですね。
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