今回はFIREと投資にまつわる話です。
投資方法の選択で、株式投資にすべきか、不動産投資にすべきか、で悩む方はけっこう多いのではないでしょうか。
ここで、株式投資も不動産投資も現役で行っている筆者の個人的な見解としては、特にFIREを目指す人は、株式投資だけでなく不動産投資も選択肢に入れるべきだと考えています。
理由としては、以下の4つが挙げられます。
理由①:インカムゲインを得やすい
インカムゲインとは、資産を保有することで得られる定期的な収入のことです。資産の売却により差益を得るキャピタルゲインとは区別されます。
不動産投資は、インカムゲインを得やすい投資です。それは、不動産投資のリターンは、インカムゲインがメインだからです。
具体例を見てみます。例えば、王道の上場投資信託であるVTI(バンガード・トータル・ストックマーケット ETF)は、過去20年のトータルリターンは年率約10%ですが、インカムゲインに当たる配当利回りは年率1.4%程度です(2024年7月現在)。
もちろん、もっと配当率の高い銘柄はありますが、高くても5%程度が限度でしょう(タコ足配当により高配当になっているものを除く)。
一方、例えば、アパート投資では、インカムゲインに当たるCCR(キャッシュオンキャッシュリターン:初期投資額に対する毎年の家賃収入手残り)が、控えめに見積もっても8~10%期待できます。
同じ金額を投資しても、インカムゲイン比率が大きいほど、より早く不労所得を積み上げられるため、FIREの達成が早まります。
ちなみに、筆者の2023年の実績では、株式投資の税引後配当利回りが3.5%に対し、不動産投資の税引後CCRが9.9%です。
理由②:レバレッジを活用した高い収益性
次に、不動産投資はそもそもリターン自体も高いです。
それは、ローンを組んで借入をすることで、いわゆるレバレッジをかけられるからです。
つまり、自己資金率10%で不動産を購入すれば、100万円を出すだけで1000万円の物件が買えます。株式投資では、信用取引でない限り、100万円の株式しか買えません。
株式のトータルリターンが10%とすれば、株式投資は100×(10/100)=年間10万円のリターンです。
不動産投資の方は、たとえ物件の利回りが5%だとしても、1000×(5/100)=年間50万円のリターンです。
以上はあくまで単純化した例なので、実際には不動産投資の方は金利支払い、諸経費などの支出を差し引く必要がありますが、それでも上記のリターンの差は埋まりません。
でもレバレッジは危険ではないか?という懸念もあるかと思いますが、不動産市場の値動きは株式市場よりはるかにマイルドです。
加えて、不動産ローンには株の信用取引のようなロスカット(強制決済)がありません。
したがって、レバレッジをかけた投資は、不動産のような値動きの安定した投資対象への長期投資と相性がいいです。
言い換えれば、レバレッジのリスクを抑えながらも高いリターンが得られます。
以上のように、不動産投資は高いリターンが期待できます。
当然ですが、リターンが大きいほど早く不労所得が積みあがるため、FIRE達成が早まります。
理由③:築き上げた資産と属性を活かせる
次に、FIREを目指している方にこそ不動産投資をおすすめしたい大きな理由の1つは、築き上げてきた資産と属性を活かせることです。
既にご説明したとおり、不動産投資のリターン向上にはローン、それも良いローンが不可欠です。良いローンを組むための条件として、資産と属性が挙げられます。
資産は、収入、計画性、運用能力の証明として必要な上、ローンの頭金の原資としても必要です。
属性は、年収や勤め先のことを意味し、収入、社会的信用の証明として必要です。
そして、FIREを目指している方は、資産の積み上げができているのはもちろんのこと、一定以上の収入が資産形成の前提条件のため、同時に属性も高いケースが多いです。
ローンを組める最低ラインとして、年収500万円以上、自己資金10%が1つ目安になりますが、年収がクリアできれば、自己資金のほうは数百万円なので、FIREを目指している方なら十分クリアできるでしょう。
資産や属性が足りず、不動産投資をやりたくてもやれない方は大勢います。
資産と属性をクリアしている方は、既に自分が有利な立ち位置にいることは知っておいてほしいなと思います。
理由④:株式との資産分散
最後に、株式投資との分散投資の効果です。こちらは早期FIREとは直接関係はないので、おまけ程の話です。
FIREを目指している方の多くは、株式あるいは投資信託に投資していると思います。
株式や投資信託は、小口で投資できるので分散投資に向いていますが、さらに不動産投資も行うことで、資産クラスでも分散を図ることができます。
すると、株式市場と不動産市場は全く別の動きをしますので、株式市場全体の暴落局面でも、不動産に投資した分の資産の保全効果を期待できます。
FIREするには多額の資産を保有することになるので、資産の分散という意味でも不動産投資は有用です。
まとめ
以上、FIREを目指す人こそ不動産投資をすべき理由を挙げてきました。
簡単にまとめると、より少ない手元資金でより多くの不労所得(インカムゲイン)を獲得する方法として、不動産投資は有用です。
実際、筆者も不動産投資を始めた頃からインカムゲインが急速に拡大し、そこから一気にFI(経済的自立)に至りました。
株式投資と不動産投資を実践的に比較した情報は少ないと思いますので、今後も折に触れて解説していきたいと思います。
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