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リスク分散した株式ポートフォリオの作り方【セクター分散】

株式投資
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<span class="fz-16px">投資家</span>
投資家

業種(セクター)ごとに値動きが違うって聞いた。

上手く活用して、リスクを分散できないかな?

高配当株投資など、個別株でどういうポートフォリオを作ればいいかお悩みではないですか?

ポートフォリオを作るときの1つの観点として、株式は景気サイクルごとに強いセクターが入れ替わる特徴があります。

そのため、上手くセクターを分散できれば、価格変動リスクの低減等の効果が得られます。

そこでこの記事では、以下の3点を解説します。

この記事を読むと、景気サイクルに対応したセクターローテーションの活用法とメリット点を知る事ができます。

株式投資を始めたい方も、既に始めている方も、ぜひ参考にしてください!

景気サイクルとは?

景気サイクルとは、景気が回復期、好況期、後退期、不況期という4つのステージに分かれ、順番に訪れる事を指します。

好況だから良い、不況だから悪いではなく、経済はこのようなサイクルを繰り返す事で成長を繰り返すと考えられています。

それぞれのステージの概要は以下の通りです。

回復期:景気が底を打ってから回復を始める局面です。この時期は先行して金融、テクノロジーセクターがパフォーマンスを回復し始めることが多いです。

好況期:経済が再び成長する段階であり、景気敏感セクター(例:資本財、消費財等)が高リターンを期待できるタイミングです。

後退期:経済成長がピークを過ぎ、インフレリスクが高まります。エネルギー等のインフレに強いセクターが有利です。

不況期: 成長が鈍化し、リスク回避の動きが強まります。生活必需品や公益事業、ヘルスケアなど、経済に左右されにくい「ディフェンシブ」なセクターが好調になりやすいです。

これをまとめると、以下のような図として理解できます。

(出所:SBI証券

つまり、各時期に強いセクターがそれぞれ存在します。

そのため、このような景気サイクルを意識してセクターを分散させることで、各セクターが互いに補い合う効果が期待できます。

すなわち、ポートフォリオ全体での価格変動リスクを抑えることができます。

セクターローテーションの活用法

セクターローテーションとは、景気サイクルを把握した上で、景気の各局面ごとに、有望なセクターに投資対象を切り替える戦略のことです。

セクターローテーションを活用してポートフォリオを作る具体的な方法として、以下の方法が挙げられます。

すべてを実行する必要はありませんが、いくつか取り入れる事で、景気サイクルの移り変わりに強いポートフォリオ近づくでしょう。

①:各セクターの上限比率を設定する

単純な方法として、特定のセクターへの集中を防ぐため、各セクターの上限比率を設定することが考えられます。

例えば、テクノロジーセクターが好きだとしても、全体の20%に収めることで他のセクターにもバランスよく投資できます。

これにより、特定の局面に弱いポートフォリオとなる事を防ぎます

②:景気サイクルに対してバランスよく配分する

さらに一歩踏み込んで、回復期、好況期、後退期、不況期それぞれに対してセクターをバランスよく配分することも考えられます。

例えば、回復期、好況期、後退期、不況期それぞれに強いセクターを最低10%ずつ確保する等です。

これにより、単にセクターが分散されるだけでなく、各局面にバランスをとったポートフォリオになります。

③:ディフェンシブセクターの比率を高める

景気変動リスクをより抑えたい場合は、ディフェンシブセクター(=不況期に強いセクター)の比率を高めることも考えられます。

例えば、生活必需品、ヘルスケア、公益事業のディフェンシブセクターに、ポートフォリオの50%を配分する等です。

不況期は、基本的にどのセクターの株価も下押し圧力が強いです。

そのため、最も厳しい不況期の局面で力を発揮するディフェンシブセクターを厚くすることで、ポートフォリオ全体の下落を緩和する効果が期待できます。

④:セクター内での分散

さらに、同じセクター内でも異なる業種に分散して投資することも考えられます。

同じセクター内に、全く傾向の異なる業種がまとめられているケースもあるからです。

例えば、テクノロジーセクター内でも、ハードウェア、ソフトウェア、半導体等に分散投資することが考えられます。

これにより、さらにセクター分散効果を高めます

⑤:定期的なリバランス

①~④で大まかなセクター配分を決めた上で、定期的なリバランスで配分からのずれを調整します。

景気サイクルが変わる毎にパフォーマンスの良いセクターが変わり、当初の配分からずれが生じるためです。

例えば、半年ごと、1か月ごとにリバランスを行う事が考えられます。

これにより、セクター分散効果を継続させることができます。

セクターローテーションのメリット

セクターローテーションを活用してポートフォリオを作るメリットとして、以下のメリットが挙げられます。

メリット①:リスク分散効果

異なるセクターへの分散投資により、特定のセクターに依存しすぎるリスクが軽減されます。

セクターローテーションを活用したポートフォリオでは、どの局面においても、必ず調子の良いセクターと悪いセクターが存在するからです。

両者が互いを補い合い、景気サイクルの変動に強いポートフォリオとなります。

メリット②:割高なセクターの回避

セクターローテーションを活用したポートフォリオでは、リバランスにおいて必ず調子の悪いセクターを買い増すことになります。

つまり理論上、割安の株を買って、景気サイクルが回ったら次の割安の株を買う、というサイクルを回すことができます。

これにより、割高の株を掴むリスクを回避する可能性を高めます。

ちなみに、一般的なインデックス積立投資(テクノロジーセクターに偏っている)だと、割高な局面でも買い増しを続けるデメリットがあります。

メリット③:景気サイクルを活用したリターン向上

これはメリット②と表裏一体ですが、割高なセクターを回避できるという事は、すなわちリターンの向上も期待できます

株式投資は、買値が低いほど含み益も配当利回りも向上するからです。

理論上、以下のサイクルが期待できます(実際、上手くやるのは難しいですが)。

調子の良いAセクターを売って調子の悪いBセクターを買う⇒サイクルが進んで逆転⇒調子の良いBセクターを売って調子の悪いAセクターを買う⇒…(以下略)

まとめ

以上、景気サイクルとセクターローテーションについてでした。

景気サイクルを理解してポートフォリオを作ることで、価格変動リスクを抑える効果等が得られます。

とはいえ、ポートフォリオにはセクター分散以外の要素も関わってきます。

できる範囲でセクターローテーションの考え方も取り入れるのが良いかもしれませんね。

高配当株の選び方、ポートフォリオの作り方は以下の記事に書いています。

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