FIRE・セミリタイア達成までの道のりが長い…というのは割とありがちな悩みかと思います。
そんなとき、普通なら、よし頑張って資産をもっと増やそう!となると思います。
しかし、早くFIREしたいなら、むしろ必要な資産額を減らす方向で頑張った方がいいかもしれません。
収入を増やす・支出を減らす努力よりも、必要額を減らす努力の方が効果が大きいからです。
早期FIREで、狙うべきは必要額の低減。
以下、説明します。
なぜ、必要額を減らす方が効果的か?
FIREは、FIRE後に必要な資産額を設定し、実際の資産>必要額となれば達成です。
すると、FIRE達成を早めるには、①資産を増やす、②必要額を減らす、の2通りの方法が考えられます。
このうち、①資産を増やすは、収入、支出、投資の3要素で決まります。
しかし、通常のサラリーマンはどんなに努力しても、例えば、3年で収入を1.5倍、2倍に増やすというのは無理があります。
支出も、どれだけ努力しても減らせる額には上限があります。
投資で資産を2倍、3倍と増やす事は可能ではありますが、当然リスクを伴いますし、再現性もありません。
つまり、①資産を増やすは、地道な取り組みを継続して初めて成果が出るものであって、短期間で劇的に資産を増やす事は通常困難です。
対して、②必要額を減らすは、例えば、投資の利回り向上、サイドFIREの活用等によって、~3年程度の努力であっても成果を上げる事は可能と考えます。
以下、詳述します。
①投資の利回り向上で必要額を減らす
投資の利回り向上で必要額を減らすと、何年FIREを早められるか見てみましょう。
まず、通常のFIREにかかる年数から。
総務省によると、単身世帯の平均支出は167,620円です(2023年)。
ここで、税引後配当利回り2.28%、税引後トータルリターン10.91%(2024年8月時点)の高配当ETF、VYMで運用したとすると、FIRE必要額は8822万円です。
すると、月10万円を積み立てた場合、FIREまでには20年3か月かかります。
次に、高配当株に投資し、税引後利回り4.0%を達成できた場合、必要額は5029万円、FIREまで15年9か月となります。
また、不動産投資で税引後利回り(CCR)10.0%を達成できた場合、必要額は2011万円、FIREまで9年7か月となります。
つまり、以下の通り。
ETF投資から高配当株投資に変更→4年6か月の短縮
ETF投資から不動産投資に変更→10年8か月の短縮
このようなインデックス投資以外の投資を習得するのに、それほど多くの時間は要しないと思います。
例えば、筆者はいずれの投資も、始めるまで多く見積もっても300時間程度勉強しただけです。
300時間でもし時給1000円の副業バイトをしたら、30万円になるだけなので、資産増加への影響は軽微。
副業より、やはり投資の勉強をし、実践する事に時間を使った方が効果的だと思います。
②サイドFIRE・時給アップで必要額を減らす
次に、FIRE後も少し働き、サイドFIREする場合。
例として、週3勤務、5時間(月60時間)労働で考えます。これくらいなら、フルタイムの半分以下なのでサイドFIREといえるでしょう。
単身世帯の支出は167,620円。時給1000円(税引)として給与収入が6万円。差し引き107,620円。
よって、①と同様の条件で考えると、必要額は5664万円、FIREまで16年8か月です。
ここで、スキルアップにより時給2000円(税引)のバイトができるようになったとします。
すると、支出が167,620円。給与収入が12万円。差し引き47,620円。
すると、必要額は2506万円、FIREまで10年11か月です。
つまり、以下の通り。
スキルアップで時給2000円にアップ→5年9か月の短縮
時給2000円のためにどの程度の努力が必要かは業界によりますが、例えば、~3000時間勉強すれば概ね弁護士以外の資格はとれます。
副業で多少資産を増やすより、サイドFIRE後を見据えたスキルアップに時間を使った方が効果的でしょう。
まとめ
以上、早期FIREには、資産を増やすより、必要額を減らす方が効果的である点を説明しました。
上記はあくまで概算ですので、参考程度にご覧ください。
ただ、働く時間を増やして資産を増やそうとするより、必要額を減らす工夫をした方がFIREに近づくのは確かだと思います。
もちろん、収入をどんどん増やせる職の方は、ガンガン稼いで資産額で圧倒する方が合理的な場合もあります。
いずれにせよ、早くFIREするには質・量ともに通常以上の努力が必要と考えます。
以上、ご参考になりましたら幸いです。
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