筆者は、おおむね現職に満足していて、FI(経済的自立)後も働いている点は既に別記事でお伝えしたところです。
が、全く不満がない訳ではありません。
最近、会社がしきりに成長することを勧めてくる点が気になっています。
自分としては、現在の仕事量、現在の給与水準で満足な点を伝えたつもりだったのですが、この間も「今後期待すること」なる書面を受領。仕事の幅を広げろとのご指令。
・・・これ以上働いても税金とられるだけ、なのですが(涙)。
(個人の不動産所得は給与所得と合算して累進課税されます。)
どうやら、どんな会社でも労使の立場は相容れない宿命のようです。
今回は、そんなちょっとした愚痴のお話。
なぜ会社は従業員に成長を求めるのか?
企業が従業員に成長を求める理由としては、生産性の向上、企業競争力の向上、従業員のエンゲージメント向上、組織の持続的成長など、まあ色々あると思います。
ここで大事なのは、全部企業都合であるということ。
そりゃあ雇用契約を結んでいる建前、企業都合の方針にも従いますが、本音ベースで言えば従業員には知ったことではないこと。
生産性が向上しても次の仕事を振られるだけですし、好業績でも従業員への還元は渋い。
エンゲージメント(愛社精神)なんて、本来給料で向上させるものでは?
成長実感を感じれば長く働いてもらえるって、言い換えればエサを与えないで働かせられ続ける、ということ。
と、つい前職(伝統的日系企業)への想いがあふれてしまいました。
簡単にまとめると、会社はより儲けるために従業員に成長を課すといえます(多くの場合、その儲けの還元率は低い)。
現代は、飽くなき成長が求められすぎている
近年、日本でも株主至上主義が進展しすぎていると感じます。
会社は株主から利益を出すことばかり求められ、それに逆らえない。
利益を出すためには、従業員が必死になって働くしかありません。当然しわ寄せは従業員へ。
生産性の名のもとに、朝から晩まであれやこれやのマルチタスク。
一人で何個も仕事を兼任しても、いっこうに片付かない仕事、補充されない人員。
通勤ラッシュの車内、誰もが余裕のない表情。
冷静に考えれば人として異常な生活様式なのに、これがスタンダードとなってしまって誰も異常と気づけない。
FIRE・セミリタイアと、近年、脱成長の動きが盛り上がりを見せるのも納得です。
これ以上働きたくないという思い、普通です。
「成長しろ」対策
筆者は会社の「成長しろ」への対策として、以下を実践する構えです。一例としてご参照ください。
①のらりくらりとかわす
②自分の市場価値を高める努力をする
③実力行使(交渉or転職)
①まずは、のらりくらりとかわします。
建前上、成長する意思は一応あるよう見せておき、要所要所で期待に沿った行動を。
一方、しんどい仕事やイベントは色々と理由をつけて回避します。波風立てず、やんわりお断りするのがポイントです。
これで十分やっていけそうなら、①で留めるのがベストです。
②次に、①と並行して実力行使に必要な実力を養います。具体的には、転職で高評価を得られそうなスキルや実績を獲得します。
労働者の最大の武器は転職です。いつでも転職できるよう努力します。
ここで注意なのは、会社で評価されるスキルと社外で評価されるスキルは異なることです。
社内では分からない部分があるので、転職サービスを活用して情報収集するかもしれません。
③最後に、いよいよ雲行きが怪しくなってきたら実力行使に出ます。成長を望まないことをここではっきり伝えるのです。
交渉が不調に終われば面倒ですが転職も考えます(FIREするかもしれませんが)。
転職と交渉の関係は、抑止力(軍事力)と外交の関係に似ています。強大な相手に対しては、抑止力があって初めて話を聞いてもらえると考えます。
まとめ
以上、会社に成長を求められる件の愚痴と、今後の対策を述べました。
「成長しろ」を回避するためにスキルを身につけて成長するのは一見本末転倒に見えます。
しかし、会社の「成長しろ」は往々にして社内専用スキルの習得を強いることが多いものです。
これらの「成長」は労働者個人にはあまりメリットがない一方、転職市場に評価されるスキルは、転職を通じて労働条件の改善をもたらします。
筆者は過去の経験から、会社が何かやってくれることを期待しないようにしています。
自分の身は自分で守るしかありません。
FIREもそうですが、自由を得るには、やはり相応の努力が必要なようですね。
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